ためになる本紹介 父親書房

ダメパパおおたが実際に読みあさった育児関連本百冊以上の中から、おすすめの本だけをピックアップして紹介します。
しつけ、夫婦関係、心理学など、ジャンルごとにソートできます。

とんび

重松清

父親書房の書籍の中では珍しい小説です。舞台は昭和30年代から始まります。瀬戸内海に面する田舎町で、運送業に携わるヤスオ。けっかっぱやくて、負けず嫌い。減らず口ばかりたたく、まるで寅さんや両さんのような昭和の男。最愛の妻美佐子との間にはアキラが生まれ、慎ましやかに幸せをかみしめる日々を送っていたのだが・・・。男で一つで、いや、たくさんの温かい手の支えを得ながら、息子を育てることに。不器用なヤッさんの奮闘ぶりが現代の父親にとっても励みになるはず。

◎グッときたひと言・・・たくさんありすぎます。父親としての葛藤がとてもよく描かれていて、つい感情移入してしまいます。あえて1シーンあげるなら、、、母親がいなくて寂しい思いをしているアキラを、お寺の和尚が雪の降る海に連れだすシーン。アキラをヤッさんに抱っこさせ、背中を和尚は自分の手のひらで温める。そして「アキラ、おまえはお母ちゃんがおらん。ほうでも、背中が寒うてかなわんときは、こげんして、みんなで温めてやる。・・・・」と言います。アキラには母親がいないが、ヤッさんの友だちはたくさんいて、みんなが親と同じ気持ちでアキラの成長を見守ってくれています。不器用だけど温かいヤッさんの人間力の証し。父親として重要なことだと思います。
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